◇◆◇且緩々◇◆◇

慌てず、焦らず、ゆっくりと・・・。のんびりと今日までの出来事、印象深かったことなど綴っていきます。そして、猫との暮らしを少しずつ書いていきます。

恐怖体験!実話 私は聞いた! 「真夜中の足音」

この話は、私が20代前半の頃に体験したものです。

怖い話の苦手な人は、ここから先は読み進まないでくださいね。

 

 

では、まいります。

当時、私はその頃勤めていた会社の寮で生活をしていました。

その寮っていうのが、これぞ 昭和の寮 って感じの作りでして・・・。

壁は薄い、お風呂、食堂、トイレはすべて共同。食堂をコの字型に囲むように南北に

各部屋が配置されており、共同風呂とトイレは東側に設置されていました。

昔の学生寮って感じのイメージをして頂けるとわかりやすいと思います。

 

 

当時、寮に住んでいたのは私を含めた4名。

ある休日の夜、その日は休日ってこともありAさんとBさんは外出しており

寮には後輩のC君と私の二人がいたのでした。

 

夜の11時頃、お腹が空いたので食堂で夜食を食べていると、C君がビールを持って

「一緒に飲みませんか?」とやってきたのでした。

二人でまったりと飲んでいると、寮の玄関扉の開閉音が。その後廊下をパタパタと

歩く足音。Aさん、Bさんのどちらかが帰って来たのかな?なんて思いながらテレビを

見ていると、足音はAさんの部屋の方へ。Aさんの部屋は私の部屋の隣部屋。

Aさん、遅い時間に帰ってきたなぁなんてC君と話をしていると

Aさん、今度はお風呂場に向かったようで蛇口をキュキュッとひねる音が。湯船に

お湯を張ってるようです。

しばらくすると、湯船からお湯のあふれる微かな音が食堂に聞こえてきました。

しかし、いつまでたってもAさん、お湯を止めに行かないではありませんか。

しょうがないなぁと思いつつ、ちょっとお湯止めてくるわ。とお風呂場に向かいまし

た。

お風呂場の扉を開けて、脱衣所に入ると・・・・。

食堂まで聞こえていたお湯の音どころか、静まり返った浴室が。

浴室のドアを開けると、お湯が張ってあるどころか、湯船は空っぽ。

急いで食堂に戻り、C君に話をすると

「えー?さっきまでお湯の音聞こえてましたよ。もう酔ってるんですか?

またまたぁー。僕を驚かそうと思っても無駄ですよ。」ってことでお風呂場に向かう

C君。しばらくすると食堂に戻ってきて「本当、湯船にお湯を張ったような感じじゃ

ないですね。おかしいなぁ」

「ちょっとAさんに話聞いてくるよ」ってことで、私はAさんの部屋に向かいました。

トントン。Aさんの部屋をノックするも応答なし。寝ちゃってるのかなぁ?遅い時間

だもんなぁ。明日、文句の一つでも言ってやろう。と再び食堂に戻りました。

 

食堂に戻りC君と軽く飲みなおし、二人でおかしな話だねとか言いつつも

時計を見ると0時を過ぎているではありませんか。

そろそろ寝ようかとお互い部屋に戻っていったのです。

部屋に戻ってからも先ほどの事が頭から離れず、ちょっと怖いなぁなんて思って

いると、突然、隣のAさんの部屋からバタンと扉の閉まる音が聞こえてきました。

そして、壁から聞こえてくるテレビの音。

なんだ、起きてるじゃん。まったくもう!明日は絶対に文句を言ってやる!とか

思いながら眠りについたのでした。

 

翌日、目が覚めたのは午前11時頃。その日は午後から仕事だったこともあり

食堂で遅めのブランチを食べていた時のことでした。

ガチャッっと扉を開けて食堂に入ってきたのは、Aさん。

「おはよー。オルカ、これお土産ね。」

「ありがとうございます。ところでAさん、昨夜は遅くに戻ってきたみたいですが

どこかで飲んでたんですか?」

「ん? 俺今帰って来たばっかりよ。なんで??」

「えっ、でも夜中0時過ぎに部屋からテレビの音が聞こえてきてましたよ」

「おいおい、そんな怖い事言うなよ。昨日のその時間は、駅前のお店で飲んでたよ」

とのこと。

 

昨夜の経験は何だったのでしょうか。

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